先日、Windowsが起動した直後にPCのファンが全開になり、タスクマネージャでCPU使用率を確認したところ、「Windows Modules Installer Worker」が約40%のCPUを使用していることがわかりました。この「Windows Modules Installer Worker」は、過去記事「エクスプローラーなどでCPU使用率が100%になる例とその対処法」を編集した際に、放置しても問題ないことを確認したことをすっかり忘れていました。何も考えずにタスクを殺してしまいました。
仕事で使っているWindows10のPCの1台が急に重くなって使えなくなりました。ほとんどフリーズしてしまいました。
同じスペックの別のPCでは、Windowsの起動に1分半以上、Chromeの起動に10秒弱かかるのですが、重くなったPCはWindowsの起動に約2分、Chromeの起動には5分かかります。それが異常に重くなり、起動に5分、エクスプローラーを開くだけで1分以上かかるようになりました。
さらに悪いことに、Chromeが起動してから閉じるまでに20〜30秒も待たされました。
どうしたものかと思い、タスクマネージャーを開いてみることにしました。
ということで、今後はこの「Windows Modules Installer Worker」の概要を書き留めておき、見失わないようにしたいと思います。
Windows Modules Installer Workerについて
Windows Modules Installer Worker(Tiworker.exe)は、Windows 8/8.1およびWindows 10で自動的に実行される、Windows Update関連のプロセスです。
マイクロソフト社が毎月定期的に配布している、Windowsにパッチを適用するプログラムであるWindows Updateが最後に使用するプロセスです。
Windows Updateの処理中に不要になったファイルを削除したり、Windows Updateが正常に終了したかどうかの整合性を確認したりするために使用される、非常に重要なプロセスです。
このプロセスは、Windows Updateを行った後に、不要なファイルを削除して後処理を行うものです。簡単に言うと、Windows Update後の後始末をすることです。
環境によっては数分で終わることもあれば、場合によっては丸2日以上かかることもあります。
あまりにも時間がかかる場合は、PCを再起動してみることもできますが、それでも長時間待たされることもあり、あまり良いことではありません。
動画で解説
英語になりますが、こちらで確認ができます
Windows Modules Installer WorkerがHDD占有
まず、タスクマネージャーのスクリーンショットをご覧ください。このスクリーンショットを撮るのにも数分待たされました。
ご覧の通り、Windows Modules Installer WorkerがCPU、メモリ、HDDアクセスを大量に使用しており、HDDアクセスはほぼ独占状態です。
これを終了させれば、重たい負荷が改善されると思ったのですが、名前からして気軽に落とせるものではなさそうです。まず、これが何なのかを知るために、マイクロソフトのホームページを見てみた。
何もしないほうがいい?
多くのサイトを参考にして、自宅のWindows10パソコン5台とメーカーから借りたパソコンを含めた経験から、「Windows Modules Installer Workerとは。放置すべきかどうかの判断」を行った結果、以下のような結論に至りました。
Windows Modules Installer Workerは、Windowsアップデート後に残ったファイルを掃除するタスクである。
クリーンアップ中にタスクを終了させると問題が発生する可能性があるため、Windows Modules Installer Workerは実行したままにしておくべきである。
Windows 10の初期セットアップ直後やアップデート後には、Windows Modules Installer Workerが起動し、ファンが付いているパソコンではファンが激しく回転しますが、1時間ほど放置するとWindows Modules Installer Workerが1時間ほどでタスクを終了してしまいます。
今後、Windows Modules Installer Workerが実行されないようにするには、後述のWindows Update Blockerを使用して、Windows Update自体を停止するしかないと理解しています。
私も一時期、下記のWindows Update Blockerを使ってWindows Updateを止めていましたが、このブロック機能を外した途端、Windowsが頻繁に更新通知などでドタバタするようになりました。やはり、Windowsの更新は自分でコントロールした方が安全ですね。
私のWindows 10 PCでは、(Windowsアップデート後に)「Windows Modules Installer Worker」が起動することがありますが、下記のファンレスPCでは、「Windows Modules Installer Worker」が 以下のファンレスPCでは、「Windows Modules Installer Worker」が気づかれないことが多いです。
ファン付きPCでは、「Windows Modules Installer Worker」が動作していると、ファンが全速力で回転し、風切り音がかなり大きくなってしまいます。
今回、この機能を止めてみて、改めて感じたのは、「Windows Update Blocker」が確実にWindowsの更新を制御し、停止させているということだ。
解決・対策方法
サポートサイトで解決策を探したところ、Windows Updateの際にエラーが発生している可能性があることがわかりました。
特に、大規模な更新があった場合、他の更新との兼ね合いで正常に更新が完了せず、エラーが放置されている可能性があります。
まずは、更新履歴を確認してみましょう。
おっと、更新履歴を見てもいないのにエラーが出ている! もしかしたらこれが原因かも!?
この画面でエラーが出ていなければ、青い四角の「更新履歴を表示」をクリックすると、これまでの更新履歴が表示されます。インストールに成功したアップデートは「yyyyy/mm/ddに正しくインストールされました」と表示され、問題が発生したアップデートは「yyyy/mm/ddにインストールできませんでした – 0x00000000」とエラー番号が表示されます。しかし、問題を起こしたアップデートでは、「Installation failed on yyyy/mm/dd – 0x00000000」という失敗メッセージとともにエラー番号が表示されているので、このエラーを解決する必要があります。
とりあえず、すべてのWindowsアップデートをエラーなく完了させることが解決への近道かもしれません。
まとめ
もちろん、すべてのWindowsアップデートが正常に完了しても、混乱を解消するために、Windowsモジュールのインストーラーワーカーがしばらく実行されます。
しかし、すべてが正常に完了すれば、そこまで長く待つ必要はありません。実際、私の非常に重いPCは、すべてのWindowsアップデートが正常に完了した後、約5~6分でスッキリしました。
やはり、「Windows Updateをこまめに行う」というのが一番の対処法かもしれませんね。
なお、どんなに重くても、タスクマネージャから「Windows Modules Installer Worker」を停止してはいけません。場合によっては、致命的な問題が発生してしまうかもしれません。